店舗スケルトンについて貸主して設定すべきルール②

2019年08月25日
リースライン

ご自身の所有されている不動産物件をテナント貸しされている場合、テナントさんの退去に伴うスケルトン返し・原状復帰・原状回復義務・スケルトン解体についてのルールは明確ですか?

不動産管理会社にお任せでご理解されていないオーナー様も多いのではないでしょうか。その不動産屋さんですら、スケルトンの定義があいまいで入居者の希望も踏まえて臨機応変に対応していることが多いようです。


前回、ルール①でお伝えした、賃貸借契約書の原状回復義務の欄を明確にしよう、もう少し詳しく記載しよう、別紙と記載して写真を添付しましょう。

などとお話しましたが、

今回は、ルール②リースラインを設定する。について詳しくお話しします。

所有されている、または管理している不動産を守るために重要なポイントです。

経年劣化では無く、入居時の内装工事。退去時のスケルトン工事・原状回復工事のたびに進む劣化を止めましょう。


リースラインと言う言葉は、デパートやショッピングモールなどでは一般的な言葉でして

ショッピングモールの共用の通路から、各店舗に入る時に床を見てみると、床の材料が変わっていたり、スチール製の見切り材やプレートが設置されているのが分かります。

そのラインから中がテナントが借りているエリアとなっております。そのラインを一般的にはリースラインと言います。


そして今回わたくしが伝えたいリースラインは中の部分、ここにもリースラインを設定し責任の所在をもう少し明確にしたいという意図があります。

実際に、その部分が不明確だったために、トラブルになってしまった事例をご覧ください。

A ビルの一階を飲食店に貸し出していたが、退去後確認すると、水道管や排水の間を撤去したあとの溝や穴が空いたままになってしまった。

B 大型の換気設備を設置したために、外壁に穴をあけることを承認したが、退去時の原状回復の方法について具体的に決まっておらず双方で揉めている。

C お店が新たに設置した壁を撤去したのちに、外周のALC壁に多くの固定穴が判明し、欠けてしまっていたり、ヒビ割れがあったが、『そう言うものだ』とまるめこまれた.

D スプリンクラーや火災報知器を増設したようだが、貸し出した際も前の店舗のままだったので、そのまま放置している。

E 天井にある上階の設備配管を全て黒く塗っているが、元には戻せないと理解していなかった。


こうやって、大切な不動産・物件が経年劣化とは異なる形で劣化・破損をしてしまうのです。


そして例えば対処方法としては、

C→ALC壁は内装の下地として利用することを不可とする。貸主側でLGS下地PB仕上げの壁をALC壁の内側に設置、PBからを新たなリースラインとする。

退去時はPB(石膏ボード)を新しく貼りかえる・もしくは補修する事。とする

※ALC壁は建物の構造物として重要な役割をしております、安易に穴あけや固定を繰り返すと、必ず劣化・欠損・ひび割れなどを発生させ雨漏り漏水のリスクが高まります。

また、ALCの交換や貼替は非常に困難な場合が多く更なる費用負担やトラブルに起因することとなります。


簡単な事例を記載しましたが、入居工事・退去工事の繰り返しで不動産はどうしても痛みます。

ルール設定は簡単ですし、貸主・借主双方に費用負担が発生することなく取り決めれる部分が大部分です。

そして、オーナー様として新築の不動産と、築30年になった不動産ではルール設定を変更することが必要です。

↑ルール③として次回ご説明します。


ツクルラボはビル指定業者として、スケルトン工事や原状回復に伴う内装工事、大型商業施設でのB工事・C工事を数多く施工しています。

業者として、高額にならないこと、的確な施工範囲を提案する事、を心がけております。不動産の管理方法や維持管理についてお困りのことがございましたらご相談ください。